有田焼を作るには1 「描き筆」

2012年06月28日

 

今日は私の仕事道具の紹介です。
絵付けに使う筆には主に2種類あって、ひとつは「描き筆」もう一つは「濃み筆」です。
(「濃み」は「だみ」と読みます)
まずは描き筆から。
こんな形の筆です。
$伊万里有田焼伝統工芸士 まりゑのブログ-描き筆1
描き筆はその名の通り線を書くのに使います。
毛は鹿の毛で、私の持っている筆はほとんど広島産です。
広島の熊野筆はなでしこジャパンに贈られたことでも有名ですよね。
有田や伊万里は焼き物の産地ということで、よく広島から筆を売りに行商人が来ます。
筆は新品のものほど良いかというと、そうでもありません。
新品の物は絵の具をはじいてうまく含んでくれないので、描きづらいのです。
使い込んでいくうちに、絵の具が馴染むようになって描きやすくなって来ます。
$伊万里有田焼伝統工芸士 まりゑのブログ-描き筆2
筆にも寿命があるので、長く使っているとだんだんバサバサになって細い線は描けなくります。
でも、使っているうちに愛着が湧いてくるのでなかなか捨てられません。
古くなった筆も捨てきれずにとってあるので、全部で100本くらいはありそうです。
つぎは色を付けるのに使う「濃み筆」を紹介します。
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