有田焼を作るには2 「濃み筆」

2012年06月30日

 

今回は濃み筆(だみふで)の紹介です。
これが濃み筆です。
$伊万里有田焼伝統工芸士 まりゑのブログ-濃み筆
描き筆が線を描くときに使うのに対し、濃み筆は面に絵の具を塗るときに使います。
筆の毛全体に絵の具を含ませて、絞り出しながら描きます。
$伊万里有田焼伝統工芸士 まりゑのブログ-濃みの作業
描き筆と比べると何倍も太いのがわかると思います。
$伊万里有田焼伝統工芸士 まりゑのブログ-濃み筆 描き筆
描き筆と同じように濃み筆も新品の時はうまく絵の具を含んでくれないので、最初は灰でを溶かした水で洗います。
この工程を行うと油が落ちて、絵の具を含みやすくなるのです。
(濃み筆も描き筆と同じ鹿の毛でできています)
濃み筆も使えば使うほど毛が抜けていきます。
それに使い終わったあとは乾燥させておかないと、毛の元が腐ってしまいます。
乾燥させるときはこんな風に毛を取り外しておきます。
$伊万里有田焼伝統工芸士 まりゑのブログ-濃み筆2
手入れを怠らないようにして、できるだけ長く使いたいものです。
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